1月13日 山城修社中(加藤菊太夫所属)による“おかげ横丁回檀・総舞”が行われました。本来、お伊勢さんの代参として親しまれた伊勢大神楽の回檀をお膝元で見る事ができるのは年に一度きり。大変貴重な一日の模様を本項にて特集致します。
おかげ横丁回檀
早朝、宇治橋前にて天照皇大神宮へ向け朝神楽を奉納し、一日をかけておかげ横丁各店を回檀します。
△伊勢の名物“赤福”を始めとする、各店門付の模様。多くの見物客が集まり、道行く社中へ神楽大麻を求めます。
総舞奉納
午前・午後と二部に分けて総舞奉納が執り行われました。総舞の最後は花魁道中から伊勢音頭(別れの唄)の唱和で飾ります。
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伊勢大神楽と伊勢神宮
伊勢大神楽の“伊勢”とは伊勢国(現在の三重県)の意であり、芸能の成立・本拠は古来より伊勢国桒名(現在の桑名市)であるが、江戸期、伊勢大神楽の太夫達は伊勢神宮祭主より神道免許を受け神宮大麻を持ち全国を回檀した事で全国各地に“お伊勢さん”として広く親しまれた歴史がある。
紀州支部(山城修社中)
紀州支部(山城修社中)は三つ鱗の紋を施された獅子が示すように、阿倉川系伊勢大神楽である石川源太夫流の流れを汲みます。同時に、太夫村系伊勢大神楽である加藤菊太夫門下に当たるため、阿倉川流・太夫流の両流派の神来舞を継承しています。