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2020.12.24

12月23日 三重県桑名市 増田神社 神楽奉納のご報告

古来より伊勢大神楽講社では12月23日に伊勢大神楽における最重要祭事である神講を執り行っています。

神講は江戸時代、伊勢大神楽講社(当時は獅子舞同盟と呼称)が伊勢神宮の代理参拝役の一端を担い、別名伊勢代神楽と呼ばれた時代より続いています。かつてのこの日に伊勢より神宮大麻を携えた内宮御師を桑名に迎え入れ、共に増田神社で祭事を執り行い、新年の旅の準備の起点としたことが、その由緒です。

 

神講の列席は、古くは各社家(家元)のみ参列が認められていましたが、各家元の老齢化や現在の新型コロナウィルスの感染拡大など、広く状況を鑑みて、各家元が地元桑名や近隣地域出身の大神楽師を代理参拝人として立てることで、無事滞りなく祭事を執り行いました。

 

 

また令和二年は翌12月24日の増田神社 総舞を史上初の中止としたため、神講終了後に御神前での神楽奉納を執り行いました。

 

例年24日の総舞に先だって必ず奉納される御神前での鈴の舞です。

 

△令和元年度の模様

 

 

日々の回檀において各家々の御祈祷に際し必ず奉納される劔の舞です。別名を”悪魔祓い”といいます。

 

綾採の曲です。奉納は山本勘太夫社中の石崎雄一朗が担いました。

 

△令和元年度の模様

 

 

 

森本忠太夫社中による神来舞です。伊勢大神楽における八舞八曲十六演目において最も尊い演目とされ、この度の神楽奉納の締めくくりとして奉納致しました。

 

 

△令和元年度の模様

 

 

この度の祭事はすべて地元桑名出身者を中心とする近隣地域出身の大神楽師のみで執り行いました。この10年ほどの間に地元出身の若手大神楽師が相次いで入門したことで、未曾有の疫病に苦心を続けた本年においても、増田神社総舞における”若い大神楽師が一年の修練の成果を奉納する”という祭り本来の意義を絶やすことなく続けていく事ができました。

 

 

終了後は、わずかに集まった参拝人の頭噛みも行いました。

 

 

 

 

本年は永らく続いて参りました増田神社 総舞を執り行うことは叶いませんでした。しかし伊勢大神楽講社を日頃お迎え下さだる皆様方に安寧が訪れます事を何より願い、この日12月23日に最重要神事である神講、総舞の略式である奉納神楽を滞りなく納めさせて頂きました。

まだまだ先々が見通せぬ日々が続いて参りますが、伊勢大神楽講社 講社員一同、本年お出逢いした皆様方・お出逢い叶いませんでした皆様方の変わらぬご健康とご多幸をお祈り致しております。

 

伊勢大神楽講社 責任役員 山本勘太夫