9月30日(土)大阪府堺市北区金岡『金岡神社』にて山本勘太夫社中が総舞の奉納を行いました。
金岡自治連合会が主催し通年行事となって14年目となりますが、
コロナ禍での制限を受け実に4年ぶりの奉納となりました。
総舞に先立ち、まずは本殿前にて鈴の舞の奉納を致します。
△劔の舞(舞手:山本大貴・山本真之介)
△四方の舞(舞手:山本大貴・山本真之介/猿田彦役:山本笙)
△跳びの舞“山城修社中流”(舞手:山本大貴・山本真之介/猿田彦役:山本笙)
扇の舞の奉納が多い山本勘太夫社中では滅多と奉納される機会のない跳びの舞です。
演目の物語同様に長らく寝かせていた跳びの舞ですが、実に9年ぶりの披露となりました。
昨年より複数名の新弟子が揃った事もあり原点回帰の意味合いで稽古を重ね、
新たに修得した阿倉川流の流れを汲む尾鷲の山城修社中流を奉納しました。
△綾採の曲(放下師:山本春太夫 道化師:山本勘太夫)
放下芸最初の演目である綾採の曲は、
共に16年目。社中のベテラン二名が務めます。
4年ぶりに総舞を観る金岡の皆さんに
演目を通じて大神楽の技の基本、萬斎(漫才)の基本を思い起こして頂きます。
「懐かしい。4年前に観たのはこんなんやったなぁ」
△水の曲“半水“(放下師:山本真之介 道化師:山本勘太夫)
放下芸の基本技”立てモノ”で構成される半水です。
昨年2月、大学在学中に入門し山本勘太夫社中において
実に7年ぶりとなる学生入門者だった中條真之介が
大学卒業後の8月より大神楽師として認可され
山本真之介として初舞台となる今日を迎えました。
大神楽師として放下師として期待の社中最年少です。
そして、なんと地元大阪府堺市の出身者で御座います。
皆様ごひいき賜りますよう宜しゅうお願いします!
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水の曲“皿の曲”(放下師:山本八太 道化師:山本勘太夫)
8年目 山本八太による皿の曲です。
今、勘太夫社中において最も主となっている放下師ですが、金岡の皆さんにとっては4年ぶりの総舞。
若手時代の記憶しかない!?こんな人、前から居たのだろうか?
居たのです。今最も旬な放下師です!ぜひ顔を覚えて帰って下さい。
水の曲“枠皿・鯛釣り”(道化師:山本勘太夫)
昔懐かしい道化師が演じる唯一の放下芸です。
神来舞“山本勘太夫流 四段”(舞手:山本大貴・山本笙)
伊勢大神楽の担い手である大神楽師たちが最も尊び、
今日まで守り続けてきた演目が神来舞(しぐるま)です。
入門5年目の山本大貴と昨年秋入門の山本笙が
金岡神社奉納復活の神来舞を受け持ちました。
山本笙は昨年入門し本年8月より大神楽師として認可されております。
△献燈の曲(放下師:山本春太夫 道化師:山本勘太夫)
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△劔三番叟(放下師:山本八太 道化師:山本勘太夫)
日本古来よりの祝福舞である三番叟です。
金岡神社総舞の復活に華を添え、いよいよ最終演目に入ります。
△魁曲(上乗り:山本春太夫 台師:山本八太)
伊勢大神楽の総舞を締め括るのは、かつての
お伊勢参りの賑わいを表現した演目である魁曲です。
一演目の中に数々の独立した大技が組み込まれているのが魅力です。
組み始めて一年足らずのコンビですが、
経験ある放下師二名のため、多くの技をお見せする事ができました。
総舞修了後には、恒例となる頭噛みの御祓い・記念撮影や総舞みやげの手売りも実施されました。
本年、4年ぶりとなる金岡神社総舞へお越し下さった皆様、お世話頂きました金岡自治連合会の皆様方、ありがとうございました。
「君、あそこの息子さんか!お爺さんの代から知ってるぞ!大神楽頑張りや!」
地元堺出身だけあり、1年目、山本真之介(中條真之介)は地域の方からのお声掛けも人一倍。
今後とも末永くお見守り頂けましたら幸いです。